心拍数とメンタルの関係性

アスリートのメンタルは、心拍数と密接な関係があります。

研究によれば、試合時の心拍数の上昇は、アスリートのメンタル状態やパフォーマンスに影響を与えることが示唆されています。

心拍数とメンタルの関係

試合前の緊張や興奮により、アスリートの心拍数は上昇します。心拍数が上昇することで、アスリートはより緊張した状態になり、焦りや不安が増加します。

なぜなら、心拍数が上昇することで、感情コントロールの役割を果たす前頭前野が機能しにくくなり、認知機能が低下するからです。

一方で、心拍数の上昇がパフォーマンス向上に繋がる場合もあります。

心拍数の増加はハイパフォーマンスを可能にします。

つまり心拍数を安定させることがパフォーマンス発揮に繋がると考えられます。

諸説ありますが、心拍数が110/分以下だと落ち着きすぎ、150以上だと認知機能が低下すると言われています。

アスリートの認知機能をしっかりと働かせるためには、110-150/分がベストでしょう。

メンタルトレーニングによって心拍数をコントロールする

アスリートは、試合前にメンタルトレーニングを行うことで、心拍数の上昇をコントロールし、状況に応じた適切なメンタル状態を維持することが重要です。

メンタルトレーニングには、心拍数を落ち着かせるための方法があり、この技法を使うことでアスリートは試合でのパフォーマンス向上に繋げることができます。

③心拍数を落ち着かせるためのメンタルトレーニング

①深呼吸:深くゆっくりとした呼吸を行うことで心拍数を下げることができます。
※鼻から4秒かけて吸って、口から8秒かけて吐くと効果的です。
②ストレッチ::静的ストレッチや柔軟体操を行うことで、心身をリラックスさせ、心拍数を下げることができます。
③瞑想:瞑想やリラックス法を実践することで、心拍数を落ち着かせることができます。

アスリートは試合のシチュエーション毎に、心拍数の変化に着目してみると新しい発見があるかと思います。

ぜひ、シチュエーション毎の心拍数の変化について着目してみてください。

スポーツメンタルコーチ加藤優輝
Deportare Design代表
Deportare Design代表。6歳から22歳までプロサッカー選手を目指していたが、燃え尽き症候群により競技を嫌いになり、結果プロになれずに現役引退。 その後、人命に関われる仕事に魅力を感じ、消防士になる。 消防士として社会貢献していく中で、夢や目標に向かっている人をサポートしたいという思いが沸き起こり消防を退職。 退職後、自分自身が燃え尽き症候群になってしまった原因を解明すべく、脳と心の仕組み・スポーツ科学、EQなどについて学ぶ。 その後、サッカー元日本代表でもあるカレンロバートの専属サポート。現在は、プロ野球選手(NPB)やプロサッカー選手(Jリーグ)、プロサーファー、プロゴルファー、実業団選手を始めとする、トップアスリートから本気でプロを目指すアスリートを中心にメンタルのサポートをしている。 すべての人が自分自身の可能性を信じて生きていける社会にすることが人生のテーマ。
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