大きな夢を目指すことで感じる孤独や周囲の人との温度差に悩んでいるアスリートへ。

「メジャーリーグでプレーする」

「サッカー日本代表になってW杯で優勝する」

「オリンピックで金メダルを取る」

「ドラフト1位で指名される」

そのような、心が震えるような夢に向かって競技をしているとき、孤独を感じたり、周囲の人との温度差に悩まされた経験はありませんか?

実は、大きな夢や目標を目指しているアスリートほど、孤独を感じることがあります。

現に私のもとに訪れる選手も、この孤独に悩まされていることが多いです。

しかし、その孤独は決してネガティブな側面だけではなく、選手の内面を育むきっかけになるというポジティブな側面もあります。

目次

周囲との温度差や意識レベルの違い

大きな夢や目標に向かって競技をしていると、周囲の人との温度差や、意識レベルの違いに孤独を感じたり、悶々としたりすることがあります。

「自分自身は本気でその夢や目標を実現したいだけなのに、なぜかチームで孤立してしまう。」

「もっと成長を追求して練習や試合をしたいのに、周囲の人との意識レベルが違いすぎて浮いてしまう。」

「実現したい夢や目標を理解して応援してくれる人がいなく、否定的な人が多い」

本来であったら、もっと夢や目標を実現するためだけに時間を使いたいのに、それ以外のことと向き合わないといけない現実に歯痒さを感じてしまいます。

実際に、このような問題に直面している選手もいるのではないでしょうか?

どうして孤独を感じるのか

そもそも人間はどうして孤独を感じるのでしょうか。

本来人間は社会的な動物なため、進化していく過程で生存していくためには集団で生きることが有利でした。

孤立すると危険にさらされる可能性が高かったため、孤独を感じることで集団に戻ろうとする本能が発達したのです。

つまり、孤独とは危険信号として体が感じる「生存のためのアラーム」と言えます。

大きな夢や目標を目指している選手が孤独を感じてしまうのは、動物としての本能なのです。

孤独とは夢に向かって進もうとしている証

選手が大きな夢や目標を目指すことで、感じる孤独は起きるものだと考えることができます。

なぜなら、その大きな夢や目標は誰もが目指すようなものではないからです。

大きな夢や目標を実現するためには、やるべきことがたくさんあります。

しかし、その夢や目標を目指さない人にとっては関係のないこと。

孤独を感じたり、周囲の人との温度差に悩まされるのは、それだけ大きな夢や目標に向かって進もうとしている証なのかもしれません。

プロサッカー選手を目指していたある大学生の話

プロサッカー選手を目指していたある大学生は、本気でその夢を叶えるために、寝ても覚めても頭の中はサッカーのことばかりでした。

もちろん、練習や試合に対しての意識の高さは、周囲の人たちを圧倒するくらいで、チームでも一人だけ浮いているような存在です。

ただいつも、孤独を感じ、周囲の選手との意識レベルの差に悶々としているところがありました。

実はその選手には、同じ夢に向かってお互いを高め合える存在や、信頼して相談できる存在がいなかったのです。

大きな夢を叶えるためには、たくさんの困難を乗り越えなくてはなりません。

その困難に一人で向き合い乗り越え続けることは想像以上に大変なことです。

その選手が最後にどうなったかというと、燃え尽き症候群になってしまい、プロサッカー選手になることを諦めてしまいました。

きっと世の中には、孤独の中で一人困難と向き合い、夢に向かって一歩ずつ進もうとしている選手がたくさんいることだろうと思います。

孤独なときこそ、近くにいて欲しい存在

実は、先ほどのプロサッカー選手を目指していた大学生とは私のことでした。

今振り返っても、あの頃は一人でもがいていたなと思います。

ふとしたときに思うのです。

「もしあのとき、自分自身の近くに、同じ夢に向かってお互いを高め合える存在や、信頼して相談できる存在がいたら、どんな未来になっていたんだろう」と。

あの頃の私にとって必要だったのは、“どんなときも夢に向かって歩み続けられるように、いつでも隣にいてくれる人”だったのです。

そんな経験があったからこそ、私はスポーツメンタルコーチとしてアスリートに寄り添うことを大切にしたサポートをしています。

大きな夢に向かって一歩ずつ

大きな夢や目標に向かっていると、孤独を感じたり、周囲の人との温度差に悶々としてしまうことがあるかと思います。

しかしそれは、誰もが真似することができないくらいの大きなことに挑戦しようとしている証です。

ただ、一人だけで進もうとすると、ある日突然、これまで繋ぎ止めていた心の糸が切れてしまうことがあります。

だからこそ、一人で思い悩むのではなく、信頼して相談できるような存在を見つけてください。

そのような存在がいることが、心にとっての支えになり、大きな夢に向かって歩み続けることができるのです。

大きな夢や目標に向かって、今この瞬間も競技と直向きに向き合い、日々歩みを進めている選手へ想いを込めて。

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