行動を変えたいならメンタルを変えることが大切な理由。メンタルを変えて、習慣化できるアスリートへ。

「習慣を変えたいと思うんだけどなかなか変わらない…」

「コーチから言われたことを意識しようとするんだけど継続できない…」

「言われてることがなかなか腑に落ちなくて実行できない…」

これらのように、誰かからの助言に対して、一度はやってみるけど継続できなかったり、そもそも腑に落ちなくて実行できなかったり、または習慣を変えようと思っても変わらなかったりという経験をしたことはありませんか?

実は、行動を継続的にしていくためには、それに伴うメンタルが必要になってきます。

しかし、そのメンタルが伴っていない状態で、行動を変えようとしてしまうアスリートがも少なくありません。

例えば、私のもとに来てくれたあるアスリートからは、“〇〇したいのだけど、なかなか上手くできない”というような相談をされました。

やる気はあるのに、なかなか上手くできないのは、一体どうしてなのでしょうか。

今回は、自分自身の行動を変えていくためにも、メンタルを変えることが大切な理由についてコラムを書きます。

目次

行動を変えて習慣にしたいけど、なかなか継続できない

「自主トレを継続したい!」

「余裕を持って準備したい!」

「オンとオフの切り替えをできるようにしたい!」

これらのように、競技を続けていく中で、様々なことを習慣にしていこうとするアスリートは多くいます。

しかし、なかなか継続にできないアスリートがいることも事実です。

「できるようになりたいことがあっても、なかなか継続することができない。」

そのようなことに対して心当たりのある方はいませんか?

メンタルが行動を生み出す

多くのアスリートにありがちなこととして、行動を生み出すメンタルには向き合わず、行動だけを変えようとしてしまうことです。

つまり、行動を生み出すためのメンタルを手に入れることで、自然と行動が変化していくのです。

例えば、ずっと競技のことで頭がいっぱいで、オンとオフの切り替えができない選手は、そうなってしまうメンタルを兼ね備えてしまっているということになります。

どんなメンタルかは、アスリートによって変わってくるので断言できませんが、もしかすると、「誰よりも練習しないといけない」というメンタルを持っているのかもしれません。

一方で、オンとオフの切り替えが上手いアスリートは、それができるメンタルを兼ね備えているということになります。

こちらのアスリートは「休むときはしっかり休むことが大切」というメンタルを持っているのかもしれません。

これらについて、分かりやすく考えてみると、“本を読むのが必要じゃないと思っている人が、本を読む必要性が腑に落ちることで、少しだけ本を読んでみようとする”ような感じになります。

行動から変えようとするから上手くいかなくなる

せっかく行動を変えようとする意識があるのに、それが継続できずに習慣にならないのはもったいないことです。

そのためにも、行動を生み出すためのメンタルがどんなものなのかについてしっかり向き合う必要があります。

しかし簡単にそのメンタルを手にすることができたら、誰も苦労はしません。

だからこそ、スポーツメンタルコーチという専門家が存在するのです。

実際に、メンタルが行動に影響を与えることについて、認知行動療法、神経可塑性、ニューロロジカルレベルなどといった科学的な視点から説明することができます。

【スポーツメンタルメモ】

  • 認知行動療法(CBT)の原理:認知行動療法は、思考、感情、行動が相互に影響し合うという理論に基づいている。具体的には、以下のようなメカニズムがある。
    ➡︎思考(認知)が変わると、物事の捉え方が変わり、それが感情に影響を与えます。
    ➡︎感情がポジティブになることで、新しい行動を起こしやすくなる。例えば、「自分は失敗するかもしれない」という思考から「挑戦することで成長できるかもしれない」という思考に変わることで、不安が減り、行動に移しやすくなる。
  • 神経可塑性(Neuro plasticity):脳は経験や思考によって構造や機能を変化させる「神経可塑性」を持っている。
    ➡︎ポジティブな思考や新しい考え方を繰り返すと、脳内でその思考パターンに関連する神経回路が強化される。
    ➡︎強化された神経回路は、自然な行動として現れることが多くなる。例えば、毎日感謝の気持ちを意識すると、脳が感謝の気持ちを抱きやすくなり、周囲への親切な行動が増えていくようになる。
  • ニューロロジカルレベル:人の行動や考え方を6つの階層で整理したモデルであり、下の階層から【①セルフイメージ②信念③能力④行動⑤環境】となっており、下の階層から変えていくことが、行動を持続的に変えるためのポイント。心理学者ロバート・ディルツによって提唱された。

試合が好きになれないある選手の話

これまで私がサポートしたことがある選手の中で、「練習は楽しいんだけど、どうしても試合が好きになれない」ということを相談してくれた実業団選手がいました。

さらに話を聴いていくと「試合を楽しもうとするんだけど、負けちゃいけないことを考えると、緊張してしまって不安になる」とのことでした。

つまり、“試合を楽しむというメンタル”を手に入れようとしているけど、手に入れられないという現状に悩んでいるということになります。

そこで着目したいのが、「試合に負けちゃいけない」と思い込んでいるという点です。

この“負けちゃいけないという思い込みが、試合を楽しむというメンタルになれない原因をつくっている”ことが考えられます。

だからこそ、その負けちゃいけないと思ってしまうのがどうしてなのか、根本的なところを解決していく必要があるのです。

こうやってメンタルを変えていく

先ほど紹介した、実業団選手の話にもあるように、行動を変えていくためにもメンタルを変えていくことが大切になります。

だからこそ、行動を生み出すためのメンタルについて向き合う必要がありますし、そのメンタルになれないなら、なれない原因を特定する必要があるのです。

私が提供しているスポーツメンタルコーチングでは、行動を生み出すためのメンタルになれない原因に対してアプローチしていき、メンタルから行動を変えていきます。

“どんなメンタルが原因になっているか特定したい”という方は、是非一度体験メンタルコーチングを受けてみてください。

スポーツメンタルコーチ加藤優輝
Deportare Design代表
Deportare Design代表。6歳から22歳までプロサッカー選手を目指していたが、燃え尽き症候群により競技を嫌いになり、結果プロになれずに現役引退。 その後、人命に関われる仕事に魅力を感じ、消防士になる。 消防士として社会貢献していく中で、夢や目標に向かっている人をサポートしたいという思いが沸き起こり消防を退職。 退職後、自分自身が燃え尽き症候群になってしまった原因を解明すべく、脳と心の仕組み・スポーツ科学、EQなどについて学ぶ。 その後、サッカー元日本代表でもあるカレンロバートの専属サポート。現在は、プロ野球選手(NPB)やプロサッカー選手(Jリーグ)、プロサーファー、プロゴルファー、実業団選手を始めとする、トップアスリートから本気でプロを目指すアスリートを中心にメンタルのサポートをしている。 すべての人が自分自身の可能性を信じて生きていける社会にすることが人生のテーマ。

私がスポーツメンタルコーチになった理由

私はプロサッカー選手になるはずだった。小学校のころから夢はサッカー選手。中学生になっても高校生になっても大学生になっても、夢は変わらずサッカー選手。そんな私は、身長170㎝でゴールキーパーをしていた…>>続きはこちらから

目次