多くの選手は、整えることをこう考えています。
試合に勝つために整える。
緊張をなくすために整える。
良い状態を作るために整える。
でも、もし試合に勝てなかったら。
もし緊張が消えなかったら。
その整えは意味がなかったことになるのでしょうか。
私は、そうは思いません。
整えることは、本来、良い状態を作ることではありません。
今の自分を、そのまま受け取れる状態に戻ることです。
緊張している自分。
不安を感じている自分。
調子がいまいちな自分。
それをダメだと排除するのではなく、
「今はこうなんだな」と受け取れる状態。
それが、整っているということです。
勝つために整えようとすると、心に条件が生まれます。
落ち着いていなければいけない。
自信がなければいけない。
前向きでなければいけない。
でも実際は、
落ち着いていなくても勝つときはあるし、
自信がなくても良いプレーは出るし、
不安を抱えたままでも結果が出ることはあります。
問題なのは状態ではなく、
その状態をダメだと思うことです。
だから、うまくいかない瞬間に崩れる。
でも、自分に戻るために整えている選手は違います。
ミスしても、戻れる。
流れが悪くても、慌てない。
緊張していても、戦える。
なぜなら、
「こうでなければならない自分」を作っていないからです。
整えるのは、勝つためじゃない。
結果に振り回されず、自分のプレーを続けるため。
その状態でプレーしている選手が、
結果として一番安定し、強くなっていきます。
あなたはいつ整えていますか。
試合前だけでしょうか。
それとも、何も起きていない日にも整えていますか。
流れが悪くなったとき、
最後に自分を支えるのは、
その日までの整えです。

