大事な試合ほど、落ち着こうとしない

大事な試合で緊張するのは自然なことです。
必要なのは、緊張しないことではなく、緊張があっても自分のプレーに入っていける状態をつくることです。

大事な試合になるほど、
「落ち着かなきゃ」と思うことがあります。

緊張しないようにしよう。
いつも通りやろう。
平常心でいこう。

そうやって自分を整えようとすること自体は、悪いことではありません。
もちろん、呼吸やリラックスすることよって落ち着きを取り戻すことが合う選手もいます。

ただ、落ち着こうとすることに意識が向きすぎると、逆に「自分が緊張していること」が気になりやすくなります。

大切なのは、「落ち着いたかどうか」にとらわれることではなく、自分のプレーに入れる状態をつくることです。

心臓が速い。
呼吸が浅い。
足が重い。
頭がうまく回らない。

そうした変化に意識が向きすぎると、プレーそのものではなく、
自分の状態を何とかしようとすることにエネルギーを使ってしまいます。

緊張を消すことが目的ではない

でも、大事な試合で本当に必要なのは、
緊張を消すことではありません。

必要なのは、
緊張があっても、自分のプレーに入っていけることです。

そもそも、プレッシャーのかかる場面で緊張するのは自然なことです。
本気で向き合っているからこそ、身体も心も反応します。

緊張は、悪者ではありません。
獣が出てくるかもしれない山の中で、まったく緊張していなければ、危険に気づくのが遅れるかもしれません。
でも、緊張しすぎて身体が固まれば、今度は動けなくなります。

つまり必要なのは、緊張を消すことではなく、
緊張があっても動ける状態をつくることです。

問題なのは、緊張そのものではありません。
緊張によって、思考が停止したり、視野が狭くなったり、
判断や動きが固くなることです。

だからこそ、本番に強い選手ほど、
「落ち着けるかどうか」に頼りません。

本番に強い選手は、入る手順を持っている

その代わりに持っているのが、
自分のプレーに入るための手順です。

呼吸を一つ整える。
視線を向ける場所を決める。
自分にかける言葉を短くする。
最初のプレーで何をするかを明確にしておく。

こうした手順があると、
緊張しているかどうかを何度も確認しなくて済みます。

気持ちを完璧な状態にしてから入ろうとするのではなく、
少し緊張が残っていても、やることに意識を戻せるようになります。

例えば、試合前に
「落ち着け、落ち着け」と繰り返しても、
うまくいかないことがあります。

それよりも、

深く息を吐く。
視線を一点に向ける。
「まず一つ」と自分に言う。
最初のプレーをシンプルにやる。

その方が、意識は自分の内側から、
今やるべき行動へ戻っていきます。

本番で崩れにくい選手は、
特別メンタルが強いというより、
こうした「入る流れ」を持っています。

逆に言えば、
本番で力を出し切れないときに必要なのも、
気合いや根性を足すことではなく、
入る手順を整えることなのかもしれません。

緊張があっても戻れる自分をつくる

試合になると頭が真っ白になる。
練習ではできるのに、本番だと力む。
緊張すると、いつもより判断が遅れる。

そういう選手ほど、
「緊張しない方法」を探すより、
緊張があっても戻れる手順をつくることが大切です。

大事な試合で必要なのは、
平常心をつくることではありません。

平常心ではなくても、
自分のプレーに入っていけること。

そのために、
呼吸でもいい。
視線でもいい。
言葉でもいい。
最初の一歩でもいい。

自分を整えるための合図を、
一つずつ持っておくことです。

本番で崩れない選手は、
気持ちを完璧にコントロールしているわけではありません。

崩れそうになっても戻れる。
緊張しながらでもやれる。
その流れを持っています。

もし今、試合になると力が出せないと感じているなら、
落ち着くことを目指しすぎなくて大丈夫です。

目指したいのは、
落ち着いた自分になることではなく、
どんな状態でもプレーに入っていける自分になることです。

本番で崩れない整え方は、
気合いや根性ではなく、
日々の向き合い方と手順の積み重ねでつくられていきます。

本番で力を出し切るためには、
その場しのぎの対処だけでなく、
普段からどんな考え方を持ち、
どんなメンタルを育てていくかも大切になります。

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スポーツメンタルコーチ加藤優輝
Deportare Design代表
Deportare Design代表。6歳から22歳までプロサッカー選手を目指していたが、燃え尽き症候群により競技を嫌いになり、プロになれずに現役引退。 その後、人命に関わる仕事に魅力を感じ、消防士になる。 消防士として社会貢献していく中で、夢や目標に向かっている人をサポートしたいという思いが沸き起こり消防を退職。 退職後、自分自身が燃え尽き症候群になってしまった原因を解明すべく、脳と心の仕組み・スポーツ科学、EQなどについて学ぶ。 その後、サッカー元日本代表でもあるカレンロバートの専属サポート。現在は、プロ野球選手(NPB)やプロサッカー選手(Jリーグ)、プロゴルファー(JLPGA)、プロサーファー(WSL)、実業団選手(日本代表)を始めとする、トップアスリートから本気でプロを目指すアスリートを中心にサポートをしている。鹿児島を拠点に九州全域で活動中。

私がスポーツメンタルコーチになった理由

私はプロサッカー選手になるはずだった。小学校のころから夢はサッカー選手。中学生になっても高校生になっても大学生になっても、夢は変わらずサッカー選手。そんな私は、身長170㎝でゴールキーパーをしていた…>>続きはこちらから

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