試合に対して不安な気持ちで心配になってしまうのは、実はチャンスである。

「このままで本当に大丈夫だろうか」

「試合でいいプレーができるだろうか」

「あれもこれもやらなきゃいけないことがある」

そのような不安や心配ばかりで頭がいっぱいになってしまい、いつも競技のことで頭がいっぱいいっぱい。

結局いつも不安でどこか心配な気持ちを抱いたまま試合を迎えてしまったという経験はありませんか?

スポーツメンタルコーチとして選手のサポートをしていると、この不安や心配といった悩みを相談されます。

しかし、この不安や心配をチャンスに変え、結果を残した選手がいます。

実は不安や心配は、その選手にとってチャンスでもあるのです。

ですが、選手自身はそのチャンスに気づけていないだけで、不安や心配なことだと思い込んでいるケースが多くあります。

目次

試合のことを考えると不安でいっぱいになり、心配ばかりしてしまう選手

スポーツメンタルコーチとして選手をサポートしていると、選手の様々な状況と向き合うことがあります。

その一つとして、選手自身の不安や心配という感情をどのように対処していくかが挙げられます。

ある選手は、毎回お会いする度に「本当に世界一になれるか不安で仕方ない」、「自分なんかが日本代表になってもいいのだろうか」、「まだまだ足りないことばかりで辛い」などといったことを話されていました。

何より、いつも疲れてそうな表情をしているのが心配でした。

まさしく、競技と本気で向き合っている選手にありがちな「完璧主義」なアスリートです。

この完璧主義な選手ほど、不安や心配に心が支配されてしまっていることが多いなと感じます。

どうして不安や心配になってしまうのか

そもそもどうして人は、不安や心配を感じてしまうのでしょうか。

実は不安や心配というのは、人間が進化の過程で身につけた「生存のために必要な機能」であったのです。

人間の祖先が生きていた頃、捕食者や自然災害などの危険を予測して準備することが生存ために非常に重要でした。

だからこそ、不安や心配によって、注意深くなることで、不測な事態に対応し、生存することができたのです。

人間が生き残ってきた長い歴史を振り返ると、不安や心配というものが決して悪いものではないことが分かると思います。

不安や心配によって心を支配されるとどうなるか

では、選手にとって不安や心配が強くなり過ぎ、心が支配されてしまうとどうなってしまうのでしょうか。

よくあるのが、不安や心配を感じないようにするために、たくさん練習をするということです。

練習をしているときは、これまで感じている不安や心配について考えずにいることができます。

しかし、このような対処の仕方に慣れてしまうと、競技人生に大きな影響が起こる可能性があります。

それがオーバートレーニング症候群や燃え尽き症候群です。

ちなみに、私はプロサッカー選手を目指して競技をしていましたが、この不安や心配に対してたくさん練習するという対処をして、不安や心配と向き合うことから逃げていました。

その結果、常に疲労感があり、膝には故障を抱え、最後は燃え尽き症候群になってプロになれずに競技を引退しました。

不安や心配が、自分へ何かを伝えようとしている

実は不安や心配という感情は、自分自身に何かしらのメッセージを伝えようとしていることがほとんどです。

先ほど、人間にとって生存するために、不安や心配は必要な機能だという話をしました。

つまり、アスリートにとって不安や心配というのは、いいパフォーマンスを発揮するために必要な機能なのです。

では、人間が生存のために、不安や心配という機能で危険を察知するのなら、アスリートがいいパフォーマンスを発揮するために、不安や心配という機能をどのように活用していけばいいのでしょうか。

その不安や心配にはどんな意味があるのか

競技をしていると、色々な場面で不安や心配という感情が現れます。

「自分なんかが世界チャンピオンになれるのか」

「本当にこのままで大丈夫なのか」

「あれもこれもやらないと」

不安や心配という感情についてネガティブなものとして捉えるのではなく、これらの感情に何かいい意味があると思うことができたらいかがでしょうか。

その意味を見つけ出し、アスリートとしてのいい準備に繋げていくことが、不安や心配と向き合うことになっていくのです。

不安や心配が発する意味を感じ取れることでどんな未来が待っているか

人間が生存していくために、不安や心配という感情が機能として備わりました。

アスリートがいいパフォーマンスを発揮するために、不安や心配という感情が機能として備わりました。

つまり、不安や心配を正しく扱うことできれば、試合でいいパフォーマンスを発揮するための力になってくれるのです。

そのためにも、まずは不安や心配をしっかり向き合うことがとても大切です。

現に私がサポートしていた選手も、この不安や心配という感情としっかり向き合えたことで、世界大会で優勝したり、日本チャンピオンになることができました。

不安や心配はチャンス

不安や心配という感情は、いいパフォーマンスを発揮するためにも必要なものです。

つまり、不安であったり、心配だという選手は、いいパフォーマンスを発揮するためのチャンスが目の前にあるということになります。

だからこそ、自分自身が感じている不安や心配から、どんな意味を見つけることができるか。

そして、見つけた意味をどんな準備へと変えていけるか。

そのように不安や心配という感情が伝えようとしているメッセージを感じ取って頂けたらと思います。

具体的に、不安や心配という感情をどのように準備へと繋げていくのかについては、体験メンタルコーチングでお伝えしています。

より詳しく知りたいという方は、是非一度受けてみてください。

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